今回は社会人であればほとんどの人が関係している
退職給付会計について勉強していこうと思います。

私も退職金関係あるはずなんですが、全く疎いです。
なので、基本的なところから確認していきたいと思います。


退職給付会計の概要


退職給付会計とは、
会社の従業員に対して将来支払う退職金を
会計上債務として認識しておくための仕組みです。
(株式総会等の決定が必要な
役員等に支払われる退職慰労金は範囲外)

また、退職給付には退職金の支給方法や積立方法に
様々なパターンがありますが、
どのパターンであろうと退職給付の対象となります。

○給付方法
 ・一時金支給
  退職時に退職金を一括で給付する方式。
  テレビ等で良く退職金で田舎に立派な家を建てたとか
  事業を始めたとかいうのはこの方式ですね。
  
 ・年金支給
  退職後一定額を一定期間に分割して給付する方式。
  安定的な給付方法です。
 
○積立方法
 ・確定給付制度(内部引当)
  退職金を社内で管理・運用する方法で、
  発生分を引当金として計上する必要があります。
  退職金の額は規定で取り決められたルールで算出された額を
  退職時に全額給付する必要があります。
 (確定給付制度でも外部積立の場合がありますが、
  あくまで責任が社内にある場合はこちらの制度に該当します。)

 ・確定拠出制度(外部積立)
  退職金を外部の管理・運用会社に預ける方法で、
  本方式の場合、支払時に費用計上されるので、
  引当金が発生しません。

なお、補足説明程度の内容になりますが、
退職金とはなんなのかということに関して、
3つの考え方がありますが、
(賃金後払説、功績報償説、生活保障説)
本会計基準では、賃金後払説を取ります。
どれでも良いじゃんと思うかもしれませんが、
この考え方次第で退職給付債務が発生したと
認識するタイミングが異なってくるため、
会計処理も変わってくることになります。


退職給付会計の基本的な用語


 ・勤務費用
  1期間の労働の対価として発生したと認められる退職給付分。

 ・退職給付債務
  認識時点で発生していると認められる額を現在価値に割り引いたもの。
  (あくまで現在の実績を元に将来確定するので、
   発生は確定ですが支払は将来なので、現在価値で把握する必要があります)

 ・年金資産  
  企業と従業員間で予め規定されたルールに則って、積立てられた資産。

 ・期待運用収益
  年金資産の運用によって生じる運用収益。
    
 ・利息費用
  退職給付を現在価値で割り引いた際にこの割り引いた額が
  当期分も含まれている場合、その額が利息費用にあたります。

 ・数理計算上の差異
  期待運用収益と実績の差異や退職給付の算定にあたって利用した
  推定値の訂正などによって発生する差異。
  この差異の中で当期分ではないものを「未認識数理計算上の差異」という。

 ・過去勤務費用
  退職給付算出の水準が変更された際に発生する差異。
  この差異の中で当期分ではないものを「未認識過去勤務費用」という。


退職給付会計の会計処理


 <確定拠出制度の場合>
  上述しましたが、確定拠出制度の場合、
  拠出額がそのまま退職給付費用として計上され、
  引当金には充当されません。

  よって、下記のような仕訳しか発生しません。

20170925_1

 
  <確定給付制度の場合>

  確定給付制度の場合、
  引当金の計上や退職金支払時等のタイミングで
  引当金の取り崩しを行う必要があります。


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このように確定拠出制度と確定給付制度を比べてみると
色々な意味で確定拠出制度の方が企業にとっては嬉しいですよね。
私自身も確定拠出制度なので、頑張って運用していかなければいけないですね。