予告通り財務会計に入る初回が
「研究開発とソフトウェア」という小さいテーマですが、
私の本業と関わりが大きいので最初にとりあげてみました。

なお、研究開発とソフトウェアと一括りとなってしまっていますが、
あまり関連性はない気がするので、
第一回、第二回に分けて解説していきます。

研究開発の概要と会計処理(仕訳)

 研究開発とは既存の製品・サービスではなく、
 まったく新たな製品・サービスを生み出すための活動、
 または、既存の製品・サービスを抜本的に改良する活動を指します。

 そのため、それに該当しない改良等は研究開発ではなく、
 通常の資産の資本的支出扱い、ないし、販売費用として扱われます。

 会計処理としては至ってシンプルで、
 原則、費用発生期に全て費用計上です。
 (以前は繰延資産として計上が認められていたようですが)

 その理由としては、研究開発費が将来資産たる価値を有するかは
 どこまでいっても可能性なので、一括費用計上という
 保守的な会計処理が求められています。

 なお、研究開発費には、
 人件費、原材料費、減価償却費及び間接費の配賦額等、
 その活動に関する費用は全て含まれます。

 <会計処理(原則)>

20170913_原則

 
 ただし、原則あれば例外ありで、
 企業結合時に被取得企業の取得対価の一部を
 研究開発費扱いにし、かつ、資産計上することが認められています。

 <会計処理(資産計上)>
 

20170913_例外


 「IFRS」におては、少し日本の会計処理と異なり、
 研究開発を「研究局面」と「開発局面」に分類し、
 「研究局面」は日本同様即費用計上。
 「開発局面」はある程度価値の創出の可能性が高まった時点で、
 無形固定資産として計上だそうです。
 ※日本でもそのような会計処理方法を取り入れる方向で検討しているそうですが、
  とりあえず、最新版の「研究開発費等に係る会計基準」と
  その実務指針を参照する限り、
  まだそのような会計処理は認められていないようです。

研究開発の概要と会計処理(財務諸表での扱い)

 研究開発費は基本的には一般管理費扱いですが、
 特定の製造現場で研究開発されている場合は、
 当該製品の製造原価とすることもできます。

 ただし、製造費用に含める場合、
 そのほとんどが仕掛品に含まれてしまうと
 事実上、資産計上と同等になってしまうので、
 その場合は一般管理費扱いとする必要があります。

 今まで製造原価に含まれるか販管費に含まれるかは
 大した違いではない思ってきましたが、
 製造原価の場合、仕掛品ないし製品になってしまう場合があるので、
 全く違うものとして認識する必要がありますね。勉強になります。


 明日はソフトウェアについてまとめてみます。

コメント

コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット